カプチーノのカムカバー周りのガスケット交換

2013.05.14 作成

エンジンオイル漏れ発見
エキマニの右端取り付けボルトにオイルが垂れているので、カムカバーパッキンもしくはエキマニスタッドボルト(カプチーノのこのスタッドボルトはエンジン内部に貫通しているらしく漏れることがあるらしい)から漏れているものと推測。そこでとりあえずカムカバーパッキンの交換をしてしまおうと実施しました。
タイミングベルトを外す
カムカバーを外すためにはまずタイベルを外す必要があります。ここは以前作成したウォーターポンプ交換のページのタイベル部分をご参照。
カムカバーを外す
カムカバーのボルトは外側から対角になるように徐々に緩めていきます。画像は取り付けるときの順序なので、この逆順(8→7→…→2→1)で緩めます。
カムカバーボルト用工具
このカムカバーボルト用に KTC のロングヘックスビットソケットを用意しました。サイズは5㎜です。
カムカバーオープン
内部は想像以上に汚かった。歴代の所有者のオイル管理が悪かったものと思われる。
写真は右下の部分だけロッカアームとラッシュアジャスターを外している。
拡大
なかなか良い感じの汚さである。スラッジ?が結構発生しているので細いタービンのオイルライン等で詰まりそうな予感…。

カムカバーを開けたついでにラッシュアジャスターのエア抜きをしようと指で抜いてみるも、固着?サビ?で格闘の末抜けたのは5本だけ。1本はペンチで抜いたが、ラッシュアジャスターの内部だけ抜けるという場合があるようなので、残りの6個は抜くことを諦めた。
ロッカアーム
これはラッシュアジャスターとバルブスプリングの上に乗っかっているだけなので引き上げると外せる。この部品はカムカバーを載せるときに僅かな接触でズレる可能性があるので、持ち上げたりして嵌る感覚を掴んでおくと良い。また、カムカバーを載せる際はちゃんとはまっているか要確認。
ラッシュアジャスター
これが1本6,300円する。仮に12個交換すると7万円オーバー…。今回は外れた6本中1本がエア抜きしても動かなかったので新品交換した。1本で良かった。

ヘッドに戻すときは、ラッシュアジャスター側面にあるオイル穴(写真の矢印部分)と、ヘッドのラッシュアジャスターを入れる穴の側面にあるオイル穴が合うように挿入しなければなりません。
ラッシュアジャスターのエア抜き
整備マニュアルには軽油に浸けてエア抜きとあるが、エンジンオイルで代用した。ラッシュアジャスターを立てた状態でエンジンオイルに完全に浸かる状態にし、プランジャ(頭の部分)の穴に工具(1.5㎜のヘックスレンチを使った)を差し、(チェックボールを)押し込むとラッシュアジャスターのプランジャが押し下がるので、気泡が出なくなるまでそれで上下させる。
エア抜きすると指でプランジャを押してもカッチカチで微動だにしない。固着?していてエア抜きで動かなかったり、エア抜き後にガタがあると要交換。
エア抜き後はラッシュアジャスターを立てた状態で保管・移動しなければならないようだ。
カムカバー周りガスケット類交換
カムシール、ガスケット類を総交換。左右を連結するオイルホースとバンドも交換。カムはそれぞれカバー後方にあるデスビ/プレートカバーを外すと後ろから抜ける。
カムを取り出して再度入れる場合はエンジンオイルを塗布しておく。カムを外した際一時的に立てておいたが、肘が当たって倒れてしまった。新聞紙の上だったので傷等はないが…。
デスビのキャップ、ローター、Oリングも交換。
カムオイルシールの交換には
カムオイルシールの交換にはストレートのシールプーラーを使ってみました。
これを使うと簡単に外せます。2~3か所のみの交換であればスペアブレードは追加購入しなくても良いです。
デスビ
写真はデスビキャップを外し、ローターを外したところ。これは指で引っこ抜けば外れます。
デスビのOリング
デスビの2本の星形ボルトを外して抜けばこの状態になります。ただ、点火時期が狂うので、外す前に可動部にマジックで印をしておきます。これは車載状態でも何とか外せるようですね。
Oリングにはエンジンオイルを塗布して取り付け。
さて
ガスケット類を交換してデスビも取り付けたらいよいよヘッドと合体です。カム山とロッカアームの可動部にはエンジンオイルを垂らしておきました。
カムカバーをゆっくりそっとヘッドに置きましょう。この時、乱暴に載せるとロッカアームに当たってズレることがあるので、カバーを何度か載せては持ち上げてみてどういう音(感触)がしたらズレるのか確認しておくと良いです。

※写真はカムカバーパッキンをまだつけていない状態。
エンジンオイルの塗布には
こんな容器にエンジンオイルを入れておくととても塗布しやすいです。使ったのは AZ の B054(250ml)
締め付け順序
カムカバーボルトの締め付けは画像の通り内側から対角に順に数回に分けて締めていきます。
トルクレンチ
カムカバーボルトの締め付けトルクを守るためにプレート型のトルクレンチ(東日製作所の F46N)を用意しました。
カプチーノの整備マニュアルのトルク表示は kgf/cm、トルクレンチの表示は N・m なので、換算に小野測器のページを利用。

完成
後はタイベル等々を取り付け、冷却水を入れていよいよエンジン始動です。始動直後はカムカバーからタペット音(カタカタペタペタ)がうるさく聞こえていて何かミスったかと思いましたが、整備マニュアルによるとラッシュアジャスターをエア抜きした場合はエンジン始動後タペット音がする場合があり、30分程度で収まれば問題ないとありました。最初はどうなることかと思いましたが、次第に無音になったので安心しました。
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