カプチーノの点火時期調整

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タイミングライトを買った

タイミングライトを買ったので、点火時期を見て調整してみました。

使用する道具は写真の通りです。
タイミングライト(安物だけど十分使える)
マイナスドライバー…アイドル回転調整に使用
星形トルクスレンチ(T40)…デスビ調整に使用
電線…ダイアグノーシスカプラーの短絡に使用

事前準備

整備マニュアルによると次の要点が書かれているので、遵守しましょう。

・エンジンを始動し、十分暖気する。
・全ての電気負荷(ヘッドライト、リアデフォッガ、エアコン等)がかかっていないことを確認する(電動ファンが作動している場合は、停止するまで作業を行わないこと)。

アイドリング回転数が基準値以内か確認

まず、アイドリング回転数が基準値以内かを確認します。

アイドリング回転数(rpm):950±50

基準外の場合は写真の箇所にアイドリング回転数調整スクリューがあるので、マイナスドライバーで回して調整します。この時時計回りに回すと回転が落ち、反時計回りに回すと上がります。たまたまかもしれませんが、調整後にスロットルを動かさないとちゃんと反映されないような感じがしたので、スクリューを回した後に一度スロットルを多少開けてから回転数を見るのが良いようです。

ダイアグノーシスカプラーを探す

アイドリング回転数が基準値にあることを確認したら、次はダイアグノーシスカプラーを探します。これは運転席側のストラット付近に写真の物体があるので、これを探します。

ダイアグノーシスカプラーを短絡させる

そのカプラーのカバーを捲ると写真のカプラーが現れます。

このカプラーの下段左端と中央のコネクターに電線を差して短絡させます(整備書によると、ESAとやらをイニシャル点火時期にセットするため)。

タイミングライトをセットする

整備マニュアルにはタイミングライトを No1ハイテンションコードに取り付け、点火時期を点検する。とあります。

パーツカタログによると ハイテンションコードは No1~4まであり、No1はイグニッションコイル-デスビ間、No2がデスビ-手前のプラグ、No3がデスビ-真ん中のプラグ、No4がデスビ-奥のプラグのコードとなっています。

したがって、写真のイグニッションコイル-デスビ間のケーブルにタイミングライトを取り付けました。

ちなみに

一番シリンダへのプラグコードに取り付けても同じ位置を示しました。ただ、こちらに取り付けるとタイミングライトの点滅速度が遅いので、上の写真の位置に付けた方が見やすいです。

タイミングライトを当てる

あとはタイミングライトのボタンを押すと点火時期に合わせて点滅するので、クランクプーリーを照らしてプーリーの印が何度を示しているのか確認します。整備マニュアルによるとカプチーノの場合はアイドリング回転数 950rpmのとき、5°±1°となっています。

この車は許容範囲を超える2~3°を示していたため、デスビを回して調整しました。

デスビを回す

点火時期が基準範囲外にある場合はデスビを回して調整します。まずは最悪元にもどせるように現在の位置をデスビの可動部分にマジックで線を引いておきます。そうしたら邪魔になるプラグコードを抜き、トルクスレンチ(T40)を使って2本のボルトを緩めてデスビ本体を回します。

デスビはエンジン手前から見て反時計回りに回すと進み、逆に回すと遅くなります。デスビを回すとアイドリング回転数も若干変化するようで、デスビを回すたびにアイドリング回転数も確認、調整しました。

デスビ用の工具

デスビのトルクスボルトは固く締まっている可能性があるので、星形のトルクスレンチは柄の長いロングタイプの物がお勧めです。実際手持ちのショートタイプのレンチでは1本緩めることができず、SK11のロングタイプのセットを追加購入しました。

調整後

この車は基準値より2~3°遅角だったのですが、調整して5°にしたところ以前とは違ってエンジンの吹け上がりがスムーズになりトルクも改善された”ような”感じがしました。たかが2~3°されど2~3°です。もっと早くに点検、調整しておけば良かったです。

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